
堺城北会支部
vol.449(発行日: 2023年3月7日)
全国に77ある学園校友会の支部を順に紹介していくこちらのコーナー。
今回は大阪・堺市役所職員の皆さんで構成される職域支部・堺城北会支部です。
1976年に堺支部より独立して以来、会員の全てが堺市職員という一体感を強みに、世代を超えた交流に努めて来られました。
堺城北会支部の紹介と活動を澤中支部長に、またお二人の若い職員さんにお仕事の近況を伺いました。
堺城北会支部長
澤中 健
さん
(工大 建築学科 1986年卒)
堺市建築都市局長

市役所各部・各局に校友がいるという安心感
市の仕事は多くの部署が連携し合い、協力し合ってやり遂げられるものが多いのですが、そんな時も、ほとんどの局に校友の先輩や後輩がいるので、普段は交流のない部署の担当者にスムーズにつないでくれたり、話が伝わりやすくなったりします。こうした『人脈作り』が堺城北会支部の1番のメリットだと感じています。新卒で採用された当初は、大学で学んだ課程の生かせる部署に配属されることも多いですが、市役所には異動があり、全く異なる部署や仕事に転属されることもあります。新しい部署で新たな関係づくりをイチから作っていかないといけないときも、校友の繋がりをたどってルート作りができたり、人間関係が広がったりするのは魅力的だと感じています。

校友の絆が生まれる総会の再開を!
堺城北会支部の主な活動は、春の総会と秋の臨時総会です。春の総会は、その年の新入職員に支部に馴染んでもらえるような懇親会を心がけ、秋の臨時総会ではバスを手配して日帰り旅行に行くことが多いです。丸一日、校友の仲間と一緒に過ごすことで、役所内の上下関係とは異なる新たな絆が生まれ、またそれが日々の業務に好循環を起こしてくれます。ただ、コロナ以降は総会・臨時総会ともに実施できておらず、交流やつながりが築けていないのが懸念されます。今後は、特にコロナ禍に入職された方を中心に積極的に声をかけ、工大だけでなく、摂南大や女性の卒業生なども誘い合って、ぜひ支部に参加していただき、大きく活動していきたいですね。

私たちの『仕事の内容』ってこんな感じです
支部会員の中から若手の私たちが代表して仕事の魅力を紹介します!
完成した時の感動を、依頼者の方と共有できる幸せ
堺市建築都市局建築部建築課
大谷 智悠
さん
(工大 建築学科 2013年卒)

消防署などの公共施設や、市立の学校の新築・増築・改修などを担当しています。近年では小学校の建て替えや、外壁の改修、また和式トイレを洋式に改修する計画が多いです。学校では日常の授業を行いながら実施することも多いので、校長先生をはじめとする先生方の意見もお聞きし、子供たちの学校生活に支障のないよう時間帯を配慮して仮設トイレを設置するなどの調整も計画に含まれます。事業計画から完成まで3年スパンのものが多く、最後まで関われない案件もある中で、設計から担当したものが完成した時に立ち会うことができ、校長先生から「これはいい!」と言っていただけた時は感動しました。設計に関しては大学で学んだ建築の専門知識があることで、構造や材料の選択に役立っています。将来は役所ならではの都市計画にも携わっていきたいですね。

未来のための街づくりに挑む
堺市建設局道路部連続立体推進課
推進第一係長
深山 航介
さん
(工大 都市デザイン工学科 2011年卒)

鉄道を連続的に高架にし、踏切を除却する事業に関する業務が担当です。事業には用地買収や鉄道事業者との交渉・調整、大阪府や国土交通省の手続きなど、様々な業務が発生します。用地買収で住民の方に説明会を行い、粘り強く接触してご理解いただけた時はとても嬉しかったです。鉄道分野は専門的であり事業者との調整は簡単ではありませんが、鉄道の知識を身に着けていくことで、円滑に調整や交渉を行うことができるようになりました。以前取得した一級土木施工管理技士の資格がこういった時にも役に立っていると思います。高野線の事業は2040年度頃完成予定で、まだまだ先の話ですが今から完成がとても楽しみです。今後は未経験の仕事にチャレンジしたいと思っており、堺市が取り組んでいるサイクルシティのプロジェクトにもぜひ参加してみたいと思っています。


堺市副市長 島田 憲明(工大 建築学科 1979年卒)
堺市は大阪府で2番目の政令指定都市で、古代の百舌鳥古墳群の築造や「黄金の日日」と称されるほど繁栄を極めた中世の国際貿易都市として類まれな歴史や伝統、文化を有する都市です。また、「もののはじまりなんでも堺」と謳われるように各時代において先進的な文化と技術を創造してきた都市です。高度経済成長期に新金岡団地や泉北ニュータウン開発などにより市街地が拡大し人口が急増しました。これらの市街地は更新時期を迎えています。堺市は国から2018年に持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い地域として「SDGs未来都市」に、2022年4月に「脱炭素先行地域」に選定されています。これから市街地更新が本格化しますが、都市魅力に磨きをかけ「訪れたい」「働きたい」「住みたい・住み続けたい」都市の実現をめざします。未来に向かって挑戦し続ける堺市にご期待ください。
